子育てもひと段落し、夫婦としての暮らしに少し余裕が生まれ始めた40代の私たち夫婦。
ふと気づけば、長年通った実家の外壁が色あせ、室内にはどこか薄暗い雰囲気が漂うようになっていきました。
また、自分たちの家も「築20年以上」となり、キッチンやお風呂の不具合、外壁のひび割れなど、少しずつ“老い”が見え始め・・・私たちも家も年取ったなあと感じます。
これまで忙しさの中でついつい後回しにしてきた「住まい」のこと。でも実は、家の老朽化は、親の安全や介護、これからの自分たちの老後にも直結する重要な課題です。
- 親が暮らす築40年以上の実家をリフォームする?売る?親と話し合えていない…
- 自分たちが暮らす20〜30年目のわが家、にこのまま住み続ける?
- 子どもが巣立った後のライフスタイルとのズレ。将来の住み替えも考えたい…
- 修繕費はどれくらいかかるの?
- 放置していたら資産価値が下がってしまうかも…
そんなモヤモヤを抱える40代夫婦の老朽化する家」との向き合い方を、実家と自宅の両面から詳しく解説します。
老朽化する実家の現実とは?
築30年を超える実家の家屋は、表面上は何ともなくても内部の設備や構造に多くの劣化が進んでいます。
実家によくある老朽ポイント
チェック項目 | 劣化リスク |
---|---|
屋根・外壁 | 雨漏り、断熱劣化、台風被害 |
配管・給湯器 | 水漏れ、腐食、爆発の危険 |
トイレ・風呂・キッチン | カビ、排水トラブル、使い勝手の悪さ |
階段・段差・床 | 転倒リスク、滑りやすさ |
耐震基準 | 1981年以前の建物は特に注意 |
冬場の寒さ | ヒートショックによる死亡事故の原因にも |
高齢者にとって、老朽化した家は事故のリスクが高い場所になります。見た目は大丈夫でも、プロの点検で問題が判明することは多々あります。

私の実家も壁に亀裂が入り大きな修繕が必要になりました。そのほかにも水道管の劣化や、伸びすぎ庭木の処分も考えないといけなそうです。
実家はどうする?「3つの選択肢」
老朽化が進む実家をどうするかは、親の意思や兄弟の考え、自分たちの生活にも大きく関わってきます。代表的な選択肢は以下の3つです。
① リフォームして親が住み続ける
両親がこれからも安全に住みやすい環境にするようにいくつか修繕が必要あようです。
- バリアフリー化(手すり・段差解消)
- 水回りの改修
- 耐震補強、断熱強化など
- キッチンをガスからIHに変える
介護保険や市町村の補助金が使えるケースあるようなので、修繕する箇所が決まったら調べてみるのがおすすめです。また、リフォームすることにより「住み慣れた家で暮らしたい」という親の希望を叶えやすいと思います。

工事費用は100〜500万円程度が一般的。親の年齢や健康状態、家が工事に耐えられるかどうかも確認した方がよさそうです。
② 売却して住み替える・施設に入居する
家の維持負担や管理の手間が減る場合や、両親が遠方に住んでいる方など 高齢者向け住宅への住み替えを検討する方も多いようです。
- 実家を売却 → 子世帯の近くに住み替え(賃貸/マンション)
- 老人ホームやサービス付き高齢者住宅への転居

親の「住み替えへの心理的抵抗」が強いこともあるようです。両親の希望に添って考えていきたいですね。また、 売却時には「名義」「税金」「不動産の評価」など手続きも発生するようなので準備が必要です。
③ 空き家にして放置…は危険
放置された実家は、資産どころか「負債」になり得ます。将来相続する立場として、兄弟で早めに方針を共有することが重要です。
- 維持管理が困難
- 固定資産税が上がる(※特定空き家指定)
- 近隣からのクレーム・治安悪化
などのデメリットがありので、空き地になる前にどうするのか考えておいた方がよさそうです。
3. 自宅も“次の10年”を考えるべき時期
自分たちのマイホームも、築20年を超えると大規模な修繕が必要になる時期です。子供たちの大学受験などと重なると大変な出費になるので、事前にどれくらいの費用がかかるのか調べ計画的に準備しておいた方がよさそうです。
■ 40代でのリフォーム検討ポイント
改修箇所 | 概算費用 | 耐用年数の目安 |
---|---|---|
屋根・外壁塗装 | 80〜150万円 | 10〜15年 |
キッチン | 100〜150万円 | 15〜20年 |
トイレ・浴室 | 50〜120万円 | 15〜20年 |
給湯器 | 20〜40万円 | 10〜15年 |
床の張り替え | 20〜80万円 | 10〜20年 |

子どもの独立後に「家が広すぎる」「掃除が負担」「駅まで遠い」など、暮らしとのミスマッチが起きやすくなります。このタイミングに「売却・住み替え」という選択肢も現実的に考えるべだと感じています。
老後に向けて“住まい”をどう整える?
住宅は老後の暮らしの快適さ・安心感に直結します。スーパーに行くのも病院に行くのもやっぱり近い方が便利ですものね。また、自分たちの老後資金も確保できるような暮らし方ができたらベストだと考えています。
40代夫婦が考えるべき「住まいの整理ステップ」
まずは、実家と自宅の棚卸をしていこうと思います。なんでも現状を知ることが大切ですよね。
- 実家の現状を点検(築年数・耐震・設備)
- 両親の希望を確認(住み続けたい?住み替えたい?)
- 費用の見積もりと補助制度の確認
- 自宅の築年数・ローン・将来の使い方を整理
- 必要であれば、FP(ファイナンシャルプランナー)に相談

家は「資産」であると同時に「コスト」でもあります。無理のない範囲で最適な選択をするために、現実的な情報と冷静な判断が必要です。
家の老朽化=人生の“岐路”になることも
40代で迎える「家の見直し」は、暮らしの質を左右する重要な転機です。実家をどうするかは、親の老後と自分たちの介護問題に直結することも。
また、自宅の今後は、老後の生活設計や子どもの独立と関係によって大きく変わることもあるでしょう。しかし、リフォームも売却も、時間と手間がかかるので、早めの準備がカギになるようです。
住まいをどうするかは、家族みんなの未来をどうつくるかという問いでもあります。「家は人生の器」― だからこそ、納得できる形に整えていこうと思います。
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